製品設計や品質保証に関わる方であれば、一度はこんな疑問を感じたことがあるのではないでしょうか?
「図面に記載されたトルク強度、どうやって担保すればいいのか?」
特に樹脂部品へのインサートナット圧入などでは、作業者ごとの“感覚”によって品質が左右されてしまうことが多く、再現性の確保や品質の安定化が課題になります。
本記事では、「なぜ作業条件のばらつきが強度に影響を与えるのか」、そして「どのようにすればそのバラツキを抑え、安定した品質を保てるのか」について、当社の実例を交えながらご紹介します。
「この記事では「アウトサート成形でばらつきが起こると、どうして製品の強さ(強度)が変わるのか?その原因と、安定した品質にするための対策」について詳しく解説しています。
以下の動画では図や実例を使ってさらにわかりやすく紹介しています。
ぜひあわせてYouTubeもご覧ください!」
手作業による圧入は、なぜ強度にバラつきが出るのか?
一見すると、圧入する温度を管理し条件を揃えれば、同じ結果が得られるように思えます。しかし、実際の作業ではそう簡単ではありません。
例えば熱圧入でインサートナットを取り付ける場合、以下のような条件が密接に関わってきます:
- 熱のかけ方(温度・時間)
- 樹脂の溶融状態(溶け具合・粘度)
- ナットを押し込むスピード
- 加える力の大きさとタイミング
これらの条件が少しでも異なると、インサートナットと樹脂の密着状態が変わり、最終的なトルク強度や抜去力にも大きな差が生じてしまいます。
実際、手作業では作業者ごとに「スピード」「力の加減」「タイミング」が異なります。人間が作業するわけですので、作業が変化するのは当然の結果です。
その結果、同じ図面の製品であっても、強度にバラつきが生じるのです。
樹脂の性質が、さらにバラつきを広げる
樹脂にはそれぞれ「溶融温度」や「固まるスピード」などの特性があります。熱を加える時間や、押し込むスピードが少し違うだけでも、以下のような事象が起きます:
- ナット周囲に樹脂が過剰に盛り上がる(樹脂漏れ・樹脂ばりの原因に)
- ナットが傾いたまま固着する(組み付け不良)
- 密着不足によるトルク強度や抜去力不足
これらは、いずれも人の感覚ではコントロールしきれない要素です。だからこそ、自動制御による一貫した管理が重要になると弊社は考えます。
作業のバラつきを防ぐ、弊社の自動管理技術
弊社が導入しているインサートナット圧入装置では、以下の項目をすべて数値で管理・記録しています:
- 温度
- 圧入スピード
- 圧入深さ
- 加える力
- 加熱時間 など
この自動圧入機を使えば、100個生産すれば100個すべて、同じ条件で圧入が行えます。そのため、製品ごとのトルク強度や抜去力を安定して担保することができます。
なぜ「強度の保証」が可能なのか?
最大の特徴は、全ての加工条件がデジタル記録として残る点にあります。
たとえば「1年前と同じ製品をもう一度作ってほしい」というご依頼があっても、当時のパラメータを呼び出すだけで、まったく同じ条件での再生産が可能です。これは、再現性の高い品質保証を求めるお客様にとって、大きな安心材料となります。
まとめ:品質を「感覚」に頼らないために
製品に求められる強度や耐久性を安定して実現するには、「熟練者の経験」だけに依存していては限界があります。また、昨今の人材不足も現場を悩ませる大きな要因です。
実際の現場で自動の圧入機を導入するには、初期コストが高く発生します。その為、人手により作業に頼っているのが実情かと思います。
数値で管理・制御し、記録を残せる仕組みを導入することで、いつ誰が作っても同じ品質を提供することができます。
強度の担保に課題を感じている設計・生産現場の方、自動圧入を導入するには初期コストが高い!とお悩みのお客様は、ぜひ一度、弊社へご相談ください。
確実な品質保証とトレーサビリティの実現に向けて、最適なソリューションをご提案いたします。
インサートナットの強度管理にお困りの方、
また、熱圧入やトルク品質の再現性について具体的なご相談を希望される方は、
ぜひお気軽にお問い合わせフォームよりご連絡ください。
図面に記載された“その強度”、確実に再現・担保できる技術をご提案いたします。

